|
■瓦の種類によるチェック ●昭和40年代以前のセメント瓦屋根 (クギ穴からセメントが溶けてぼろぼろになっている) ●30年以上経過した土葺きの素焼き瓦(水返しのない瓦)屋根 (風で吹き込んだ雨が、下地の土に染み込み、 下地材の木部が雨水で土が流され出している、腐っている。) ●焼きの浅い(焼成温度が低い)鉄分の多い瓦屋根 ●クギ穴からひびが入り割れたり、欠けたりした瓦 ●釉薬のついていない部分の地が赤い瓦 ●アスベストが使われている薄板スレート瓦(危険。屋根から毒が降ってくる) JISでは、住宅屋根用化粧石綿スレートと呼ばれいています。 ※ほとんどの薄板スレート瓦は、アスベストをセメントで固め、 表面を着色したもので、重量の10〜15%はアスベストです。 平均的な屋根では、約450キログラムのアスベストが乗っています。 化粧石綿スレートは、風雨にさらされている間に表面の着色層が剥がれ、 平均約10年でアスベストが飛散しだします。 アスベストは発ガン物質で、ヨーロッパでは使用禁止になっています。 ■素漏りの問題によるチェック ●焼きの浅い粘土の品質が低い瓦 ●セメント瓦、薄板スレート瓦、波形スレート瓦 (低品質の瓦や塗装が取れたセメント瓦は内部のすき間が大きいので、植木鉢のように水が下地まで染み通ります。) ●メンテナンス ●セメント屋根や平板スレート屋根は、速い場所で5年くらいで塗装が取れる。 遅くても10年毎くらいに塗り返しのメンテナンス(保守作業)が必要 ●瓦の施工の問題 棟、壁際のノシ瓦の状態(外側が下がっているか、葺いているか) ●古い屋根で葺き延ばし(瓦と瓦の上下左右の重ねが浅いか、 すき間ができている)をして葺いている屋根 ●内外の木部や壁の様子 【外部】 ●軒天板やタル木が白くなってカビが生えてたり、腐っている。 ●外のモルタルカベにタラック(ヒビ割れ)が入ったり、ふくらんだりしている。 ●モルタルカベや板カベにシミやカビが生えている。 【内部】 ●天井板や天井の下のカベにシミができたり、カビが生えている。 ■良い瓦と屋根とは? ●硬い(割れない、かけない)過重耐度 ●水が吹き込まない (水返しが充分に機能している) ●吸水率が低い。 ●高温で焼いている(内部のすき間が小さい)800〜1250℃と大きな差がある。 ●良い施工 ●ムダな費用をかけない ●最高の瓦と建材を使う ●葺いた瓦が斜め下45度のライン(雁足)から見てまっすぐになっている。 ●棟ノシ板が一枚板のように平らに仕上がっている。 棟のラインが一直線になっている。 ●瓦は3〜4枚毎にクギで留めている。 ●使用するクギ、金具は鉄を使わない (サビるので、ステンレスのスクリュー針がよい) ●軒瓦や際の瓦はすべてクギで留める。 ●棟瓦は銅線で緊結し、上部のクギ穴をボンドなどでふさぐ。 ●水切りや瓦谷の銅版(ステンレス)は厚いものを使用し、高く立ち上げる。 ■下地 ●防水フェルトを使う場合は厚い物を使用 ●棟と瓦谷はフェルトを2重葺きとする。 ●下地の野地板は、厚い杉板を使用(12mm以上) 業者は安くて手間がかからないので勧めるが、合板は腐るので不可 ■工事中の管理の問題 ●毎日の家まわりの清掃、片付け ●瓦を葺く前の作業終了時のシート掛けの徹底 ●室内のほこりへの配慮 ●近所への騒音、ほこり、迷惑の配慮。
Copyright(c) 2004 Hirofumi Miyamoto.All Right Reserved. |